セルフプランの利用者を受け入れることになったとき、「書類はどうすればよいのか」「モニタリングは誰が行うのか」と戸惑う事業所もあるでしょう。実際に確認したいのは、手続きだけではありません。大切なのは、相談支援専門員がいないことで生じやすい「地域とのつながり」をどう補うかという点です。本記事では、セルフプランの仕組みや計画相談支援との違いを整理し、受け入れた事業所がどこに相談し、何を担えばよいのかを、相談支援専門員と事業所運営の両方の経験をもとに解説します。目次1.セルフプランとは?セルフプランの利用者からの利用相談を受けたとき、「本当に受け入れてよいのか」と迷う事業所は少なくありません。結論から言うと、制度上まったく問題はありません。セルフプランは例外的な運用ではなく、法律に位置づけられた正式な手続きだからです。まずは、そのしくみを整理していきます。セルフプランは正式な手続き障害福祉サービスを利用するには、支給決定の前に「サービス等利用計画案」を市町村へ提出する必要があります(障害者総合支援法第22条第4項)。そして、続く第5項にはセルフプランの根拠が明記されています。「相談支援事業者が作成する計画案の代わりに、本人や家族などが作成した計画案を提出してもよい」とされており、施行規則ではこれを「指定特定相談支援事業者以外の者が作成する計画案」と定義しています。つまりセルフプランは、法律できちんと位置づけられた「正式な選択肢」です。具体的には、次の2つのケースで認められています。・身近な地域に相談支援事業所がない場合・本人や保護者がセルフプランを希望する場合したがって、「セルフプランだから受け入れられない」という判断は制度上ありません。誰が作成する?「セルフプラン」という言葉からは、ご本人やご家族が自ら作成するものという印象を受けますし、実際に多くの自治体もそのように案内しています。しかし、先ほどの条文を振り返ると、「指定特定相談支援事業者以外の者」としか書かれていません。つまり、制度上は「相談支援事業者でなければ誰が作成してもよい」という構造になっています。そのため、自治体の解釈にも幅があります。たとえば栃木県宇都宮市は「本人の了解のもとで支援者等が作成することが認められる」と明記しており、東京都多摩市も作成者として「利用者・家族・支援者」を挙げています。現場の実感としても、ご自身やご家族だけで書類を作成するのが難しいケースは少なくありません。文字を書くのが困難な方や、ご家族が高齢の場合など、どうしても「誰か」のサポートが必要になります。そして、その「誰か」が、これからサービスを提供する事業所の管理者やサービス管理責任者になることがあります。つまり、「計画案を書く人」と「サービスを提供する人」が同一になるケースがあるということです。この点は後ほど重要なポイントとして出てきますので、ぜひ覚えておいてください。※なお、作成者の扱いは自治体によって異なります。実際に事業所側で作成をサポートする場合は、必ず事前にお住まいの市町村(障害福祉担当窓口)へ確認してください。個別支援計画との違いは?もうひとつ、現場で混同されやすい点を整理しておきます。「サービス等利用計画」は、その方の暮らし全体をどう組み立てるかを描くもので、市町村に提出します。セルフプランは、この計画案を相談支援事業者以外が作成したものです。一方、「個別支援計画」は、事業所が自分たちの提供するサービスの範囲で作成するものです。グループホームであれば、そのホームでの支援内容を定めます。作成はサービス管理責任者の業務であり、提出先は市町村ではありません。つまり、セルフプランで支給決定を受けた方であっても、事業所が個別支援計画を作成する義務は変わらないということです。ここはしっかりと切り分けて考えてください。< 3つの計画の呼び分け >〇サービス等利用計画 内容 暮らし全体の設計図 作成者 相談支援専門員 提出先 市町村〇セルフプラン 内容 同じ計画案を、相談支援事業者以外が作成したもの 作成者 本人・家族・支援者 提出先 市町村〇個別支援計画 内容 事業所が自分のサービスの中で作る計画 作成者 サービス管理責任者 提出先 市町村への提出は不要(事業所で保管)サービス等利用計画とセルフプランは、暮らし全体を見るという点で同じ位置にあります。その下に、利用する事業所ごとの個別支援計画がぶら下がる関係です。2.のぞまないセルフプランとは?セルフプランが正式な手続きであることは、ここまでで確認したとおりです。では、実際にどれくらいの方がセルフプランで支給決定を受けているのでしょうか。そして、国はこの状況をどう見ているのでしょうか。ここが、事業所の判断に直結します。セルフプラン率はどのくらい?なぜセルフになるのか厚労省の令和7年調査(令和8年公表)によると、セルフプラン率は計画相談支援で16.4%(約6人に1人)、障害児相談支援で30.9%(約3人に1人)に上ります。ただし、この全国平均を見て「うちの地域もそんなものか」と受け取るのは少し違います。市町村ごとのデータを見ると、政令指定都市でも6割を超える市から1%未満の市まで、地域によって状況がまったく異なるからです。この背景にあるのが、相談支援専門員の不足です。「事業所が地域にない」「あっても手が回らない」という実情が、セルフプランという選択につながっています。つまり、セルフプランの多さは本人の状態よりも「地域の相談支援体制」に大きく左右されます。自ら望んだ場合だけでなく、選択肢がなくやむを得ず……という場合も多く含まれています。まずは厚労省のホームページで、自事業所がある市町村の数値を確認してみてください。全国平均と比べるだけでも、地域の現状が見えてきます。のぞまないとは?セルフプランが事業所にも関係する理由厚生労働省は、身近な地域に指定特定相談支援事業所がなく、やむを得ず本人や家族が計画を作成しているケースを「のぞまないセルフプラン」と呼んでいます。本人が望んで選んだセルフプランと、選ばざるを得なかったセルフプランを、分けて考えるという整理です。そして令和8年3月31日、第8期障害福祉計画および第4期障害児福祉計画の基本指針が告示されました(計画期間は令和9年4月から令和12年3月まで)。この基本指針の成果目標に、次の一文が新しく加わりました。「相談支援体制の地域診断を行った上で体制の強化を図ることにより、令和11年度末までに、のぞまないセルフプランの件数をゼロとする。」あわせて、基幹相談支援センターの設置をより一層推進することも、見直しの柱として掲げられています。これが受け入れ事業所にとって何を意味するか。ふたつあります。ひとつは、市町村が責任をもって「相談支援員が見つからない」という現状を改善していくということです。今のまま放置されることはなく、今後は自治体主導でサポート体制が強化されていきます。もうひとつは、事業所から自治体へ「この方に相談支援をつけてほしい」と要望しやすくなることです。これは単なる個別のお願いではなく、「のぞまないセルフプランをゼロにする」という市町村の目標達成を後押しする、正当なアプローチになります。3.セルフプラン受け入れ時に注意したいことここからが本題です。セルフプランの方を受け入れるとき、何に注意すればよいのか。多くの管理者が心配するのは書類や手続きのことですが、実際に注意が必要なのは、まったく別のところにあります。注意したいのは「つながり」セルフプランと聞いて最初に浮かぶ不安は、「書類がきちんと整っているかどうか」ではないでしょうか。様式は正しいのか、更新は間に合うのか、実地指導で指摘されないか……。実のところ、こうした心配はそれほど大きくありません。セルフプランの様式は市町村が用意しており、書き方も障害福祉課の窓口が案内してくれます。空欄が多ければ窓口で確認が入りますし、そもそも支給決定が下りている以上、市町村が内容を確認したうえで受理しているということです。受給者証の有効期限も、市町村が管理しています。支給決定の有効期間が近づけば案内が届くため、「相談支援専門員がいないから更新を忘れて失効した」という事故はほとんど起きません。ただし、更新のときには、また新たな計画案が必要になります。セルフプランのままであれば、誰かがもう一度書くことになります。ここで、事業所が再び「書き手」として引き戻される場面が出てくるのです。次の更新のときに誰が書くのかは、早い段階で整理しておいてください。セルフプランは、あくまで「支給決定を受けるための書面」です。その役割以上でも以下でもありません。ですから、書類を理由に受け入れをためらう必要はありません。本当の問題は、その先にあります。計画相談は生活全体を見る/地域資源が抜けやすい理由セルフプランで本当に注意したいのは、書類の精度ではなく「地域資源とのつながり」です。相談支援専門員が計画を作るとき、視野に入れているのは障害福祉サービスだけではありません。具体的には、以下のように生活全体を広く見渡します。日中活動の場障害福祉だけでなく、介護保険のサービスや精神科デイケアまで含めて検討します。訪問系の福祉と医療居宅介護や移動支援から、訪問看護・歯科までをまたいで組み合わせます。制度の外にある支え民生委員やご近所づきあい、図書館や日常的に通うスーパーまで視野に入れます。これらを組み合わせて暮らしを地域に配置していく、いわば「障害福祉版のケアマネジメント」が本来の計画相談です。一方、本人やご家族などが書くセルフプランでは、どうしても「自分たちが知っている範囲のサービス」に限られてしまいます。地域全体を見渡すという発想が入りようがありません。これは悪意や能力の問題ではありません。単に「知らないものは書けない」というだけのことなのです。現場のリアル談話:受け入れ後に起こることこの欠落が何を招くのか。グループホームの場面で考えてみます。たとえば、セルフプランで入居した方に日中の行き先がない場合、日中もホームで過ごすことになります。しかし世話人の勤務は夜間が中心で日中は職員が少なく、話し相手もいません。結果として生活リズムが崩れて昼夜逆転し、夜間の対応が増えるなど、職員の負担が目に見えて増大します。そこでホームが日中活動先を探そうとしても、「自分たちが地域の事業所をあまり知らない」という事実に行き当たります。知っている数か所しか選択肢が浮かばず、本人に本当に合う場所が他にあったとしても、たどり着けないのです。これは日中活動の事業所でも同じです。日中の支援がどれだけ丁寧でも、家族の高齢化に伴う住まいの問題や、途切れた医療への接続など、「日中以外の時間」へは手が届きません。ここで欠けているのは書類の精度ではなく、地域資源とのつながりと、それを組み合わせる調整の役割です。そしてこの役割は、事業所の努力だけで埋められるものではありません。次の章では、その理由を三つに分けて整理します。4.なぜ事業所だけでは対応できない?日中活動先を探し、関係機関に連絡を取り、必要な手配をする。セルフプランの方を受け入れた事業所が、そこまで担っている例は少なくありません。目の前に困っている方がいれば、動くのが現場です。ただ、それを続けることはできません。善意や熱意の問題ではなく、構造の問題だからです。理由は三つあります。理由①専門性が違うひとつ目は、専門性の問題です。サービス管理責任者の業務は、指定基準に定められています。個別支援計画の作成、利用者への面接、支援内容の評価と見直し、他のサービス提供機関との連絡調整、そして支援員への技術指導と助言。これが職務の中身です。このなかに「地域資源の全体像を把握し、フォーマルとインフォーマルを組み合わせて生活を設計する」という業務は含まれていません。連絡調整は職務ですが、それは自分たちが提供するサービスに関わる範囲での調整です。一方、相談支援専門員は、そのために養成されています。一定の実務経験に加えて、都道府県が実施する相談支援従事者初任者研修を修了し、その後も現任研修を受け続けることが求められます。地域の社会資源を把握し、組み合わせる力は、この養成課程を通じて積み上げられるものです。サービス管理責任者が劣っているという話ではありません。求められている専門性が違う、ということです。理由②報酬の仕組みが違うふたつ目は、報酬の問題です。ここは、法人を運営する立場から見ると、より深刻に映ります。日中活動先を探して見学に付き添う。移動支援の事業所に連絡を取る。訪問看護の導入を医療機関と調整する。これらはすべて、その方の暮らしにとって必要な動きです。しかし、こうした動き自体には報酬がつきません。共同生活援助の報酬は、そのホームで提供する支援に対して支払われるものです。日中に支援を行えば加算の対象になる場面はありますが、それは在宅で過ごす時間への支援に対するものであって、外の資源を探して調整する行為に対して支払われるものではありません。計画相談支援には計画相談支援給付費があり、モニタリングにも報酬が設定されています。地域の資源を組み合わせる仕事に、制度として対価が用意されているということです。事業所が同じことをしても、その対価はありません。対価のない業務は、続きません。動ける職員がいるうちは回りますが、それは属人的な支えです。その職員が異動すれば止まり、退職すれば消えます。引き継ぎ書に残る性質の仕事でもありません。抱え込みが長続きしない理由は、ここにあります。理由③立場による限界がある三つ目が、最も重い理由です。私は相談支援専門員として多くの計画を作成する一方、事業所の管理者としてセルフプランを手伝ったこともあります。同じように「本人の暮らし」を考えて書いたはずなのに、できあがる中身はまったく違いました。相談支援専門員として書くときは、地域のあらゆる資源を使って最適な組み合わせを探せます。日中活動の変更や転居といった選択肢にも制限がありません。一方、事業所の立場で書くと、どうしても中身が自分たちのサービス周辺に偏ります。決定的なのは、「別のホームへ移る」という選択肢がそもそも頭に浮かばないことです。考えの出発点が「自分たちのホームでどう支援するか」に固定されてしまうのです。これは誠実さの問題ではなく、サービスを提供する側が計画を書けば誰でも陥る「構造の限界」です。本人の意思を広げる役割は、第三者でなければ担えません。国が「のぞまないセルフプラン」の解消を急ぐ理由もここにあります。事業所が無理にすべてを補う必要はありません。受け入れたら、早急に計画相談へつなぐこと。これが、受け入れ事業所の最初の仕事になります。5.受け入れ後はどこに相談する?では、具体的に何をすればよいのか。ここからは手順の話です。相談支援事業所に伝手のある事業者は、実はそれほど多くありません。近隣の事業所の名前も連絡先も分からない、という状態のほうが普通です。だからこそ、最初に頼る先を決めておきます。地域の基幹相談支援センターです。基幹相談支援センターとは?基幹相談支援センターは、障害者総合支援法第77条の2に位置づけられた、地域の相談支援の中核を担う機関です。総合的な相談、地域の相談支援事業者への助言や人材育成、そして関係機関の連携の緊密化を担っています。令和4年の法改正により、令和6年4月から、市町村がこのセンターを設置することは努力義務となりました。国が設置を後押しする方向に舵を切ったということです。設置状況も見ておきましょう。厚生労働省の令和7年調査によると、令和7年4月時点で1,152市町村、全体の66パーセントが設置しており、箇所数は1,457か所です。加えて、令和8年度中に設置予定の市町村が183あります。つまり、3分の2の市町村には既にあり、これから増えていくということです。自事業所のある市町村にセンターがあるかどうかは、市町村のホームページか、障害福祉課への電話で確認できます。まだ設置されていない場合は、市町村の障害福祉課そのものが窓口になります。< 基幹相談支援センターに聞けること >✓ 地域で計画相談支援を受けてくれる相談支援事業所の情報✓ その事業所に空きがあるか、受け入れ可能かの確認✓ 相談支援事業所が見つからない場合の当面の対応✓ 地域の日中活動先や関係機関に関する情報何を相談できる?センターへ電話をかける前に、手元に情報をそろえておくと話がスムーズに進みます。具体的には次の3つです。① その方の基本的な状況障害支援区分、支給決定の内容と有効期間、現在利用中のサービスなど。受給者証を手元に置いて電話をかけると確実です。② セルフプランになった経緯本人が希望したのか、やむを得ずそうなったのか。これが「のぞまないセルフプラン」に当たるかどうかの判断に直結します。③ 現在困っていること日中活動先が決まらない、医療に繋がっていないなど、事業所として抱えきれない課題を率直に伝えてください。伝え方としては、「セルフプランの方を受け入れたが、地域資源との調整までは担えないため、計画相談に繋いでほしい」という趣旨で問題ありません。ここで遠慮は不要です。「のぞまないセルフプラン」の解消は市町村が取り組むべき目標であり、事業所からの連絡は、自治体が現状を把握する大切な手がかりになります。なお、基幹相談支援センターの機能や窓口は自治体によって差があります。まずは市町村の障害福祉課へ、「どこに連絡すればよいか」を確認するところから始めてみてください。相談前に何を整理する?本人や家族が希望しない場合計画相談への切り替えは、ご本人の申請と同意がなければ動きません。事業所の判断だけで相談支援専門員をつけることはできないということです。実際、「他人に家庭の事情を話したくない」「今のままで困っていない」など、切り替えを望まない方もおられます。ご家族が長く一人で抱え込んできた場合ほど、外部の関与には慎重になりがちです。ここで無理な説得は逆効果になります。事業所が熱心に勧めるほど、「事業所側の都合では」と警戒されてしまうことがあるからです。事業所にできることは、主に次の2つです。① 選択肢として伝え続けること「今すぐでなくてよい」「断っても不利益はない」「必要になったらいつでも申請できる」ということを、機会があるたびに伝えます。② 市町村やセンターへ状況を伝えておくこと「本人が望んでいない」という事実も含めて行政と共有しておけば、更新の時期や状況が変わったタイミングで、市町村側から声をかけてもらえる可能性があります。ご本人が納得して選んだセルフプランであれば、それは尊重されるべきものです。国が解消を目指すのは、あくまで「選択肢がなく選ばざるを得なかったケース」です。この違いを踏まえ、事業所としてできるサポートを続けてください。つながるまでの対応相談支援事業所がすぐに見つかるとは限りません。地域によっては数か月待つこともあります。その間、事業所は何をすればよいのでしょうか。まず、待っている間も連絡は続けてください。一度連絡して終わりにせず、状況が変わったときには伝えることです。日中活動先が決まらない、体調が悪化した、ご家族から相談があった。そうした変化の共有が、優先順位を上げる材料になります。一方、担えないこともあります。地域の社会資源を組み合わせて生活全体を設計すること。本人の意思を事業所の外に持ち出すこと。この二つは、前章で見たとおり、事業所の立場では担えません。ここを無理に埋めようとすると、属人的な支えに戻ってしまいます。抱え込まないというのは、何もしないという意味ではありません。事業所ができる範囲を続けながら、地域との連携の窓を開け続けておくということです。記録の残し方については、次の章で触れます。6.モニタリングと記録はどうする?セルフプランの受け入れで、書類の次に相談が多いのがモニタリングです。相談支援専門員がいないのだから、モニタリングは誰がやるのか。事業所が代わりにやらなければいけないのか。ここは、言葉の整理で解けます。セルフプランにモニタリングはある?障害福祉サービスには、「モニタリング」と呼ばれるものが2つあります。名前が同じため混同されがちですが、役割はまったく別のものです。① 計画相談支援のモニタリング相談支援専門員が、サービス等利用計画に沿って生活が組み立てられているかを定期的に確認し、見直すもの。② 個別支援計画のモニタリング事業所のサービス管理責任者が、自分たちの提供する支援が計画どおりに進んでいるかを確認し、見直すもの。セルフプランの場合、相談支援専門員が関わっていないため、①の「計画相談支援のモニタリング」はそもそも存在しません。ここで大事なのは、事業所がその穴を埋める義務はないということです。サービス管理責任者に求められているのは、個別支援計画の作成や面接、自事業所での支援状況の把握・検討、他機関との連絡調整などであり、計画相談のモニタリングは業務に含まれていません。制度上発生していないものを、事業所が代わりに担う必要はないのです。不安に思う必要のないところで悩む必要はありませんので、安心してください。事業所のモニタリングはどうする?記録をどう引き継ぐ?では、事業所が行うべき業務は何かというと、「個別支援計画のモニタリング」です。これはセルフプランの方であっても変わりません。少なくとも6か月に1回以上は見直しの必要性を検討するという、指定基準のルールに従うだけです。特別な対応は不要ですので、いつもどおりに回してください。ただ、ひとつだけ意識していただきたいことがあります。 セルフプランの方の場合、その方の「暮らし全体」を見ている人が地域にいません。つまり、事業所が残す記録が、その方の生活に関する唯一の情報源になっている可能性があります。日中の過ごし方、体調の波、ご家族との関係、本人の望みや嫌がっていたこと。こうした記録は、後から相談支援専門員が入ったとき、そのまま計画づくりの貴重な材料になります。ゼロから情報を集める専門員にとって、事業所にこれまでの記録が残っているかどうかで、支援の立ち上がりの速さがまったく違ってきます。記録は事業所を守るためのものでもありますが、セルフプランの方にとっては、地域へ引き継ぐための「ご本人のための財産」でもあります。7.まとめ│セルフプランの利用者を地域につなぐセルフプランは、法律に位置づけられた正式な手続きです。様式も有効期限も市町村が管理しますので、書類を理由に受け入れをためらう必要はありません。欠けているのは、地域資源との調整力です。そしてこの役割は、事業所には担えません。地域全体を見渡す専門性はサービス管理責任者の職務範囲を超えますし、日中活動先を探す動きそのものに報酬はつきません。何より、計画を書いた事業所は、本人がそこを離れるという選択肢を書けません。必要なのは、抱え込まずにつなぐことです。受け入れたら、地域の基幹相談支援センターに協力を仰いでください。のぞまないセルフプランの解消は、国が令和11年度末までの目標に掲げた課題です。事業所からの働きかけは、その方針と同じ方向を向いています。制度のサービスと、地域のつながり。その両方を組み合わせて暮らしを設計する仕事は、ソーシャルワークと呼ばれてきました。その役割を担う人が地域にいるかどうかで、その方の暮らしは変わります。まずは、自事業所の利用者のうち、相談支援のついていない方が何人いるかを数えてみてください。そこが出発点になります。【監査対策】負担になる「虐待防止・BCP研修」はシエンシーで効率化!%3Ciframe%20width%3D%221280%22%20height%3D%22720%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2F-4kd3WpFDqw%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%22%20allowfullscreen%3E%3C%2Fiframe%3E障害福祉に特化したオンライン研修サービス「シエンシー」では、・虐待防止研修・BCP研修・新人職員研修など、法定研修や基礎教育を約10分のアニメ動画で学べます。制度改定への対応や記録ルールの周知など、正確な運営の土台となる教育体制づくりを効率化したい事業所様におすすめです。▼「自前での研修」vs「シエンシー導入」の比較比較項目自前で研修を行う場合シエンシーを導入した場合研修資料の準備毎回テーマ(虐待防止・BCP等)に合わせて自作(数時間〜数日)不要。法令準拠のアニメ動画が見放題スタッフの調整全員を集めるシフト調整が必要不要。個別にスマホ・PCで受講可能記録・報告書の作成紙やExcelへ手入力。紛失・記載漏れのリスク不要。受講履歴を自動保存、ワンクリックでPDF出力運営指導への備え過去数年分の紙ベースの記録を引っ張り出して整理出力した受講記録をそのまま提出可能◆シエンシーが選ばれる4つの強み現場の「あるある」をアニメ化難解な専門知識も、10分のアニメ動画で直感的に理解可能。新人からベテラン、外国人スタッフまで主体的に学べます。多言語字幕&キーワード検索外国人材の教育をサポートする字幕機能に加え、知りたい情報をその場ですぐに検索できます。理解度テスト・感想提出機能受講後のテストやレポート回収もシステム内で完結。知識の定着を確実にします。追加料金なしで必須テーマ見放題虐待防止、感染症対策、BCPなど、福祉・介護の運営基準で求められる必須テーマを取り扱っています。>>「シエンシー」の機能をさらに詳しく知りたい方はこちら◆導入から運用まで、専任スタッフが並走サポート「パソコンやITツールの操作が苦手」「自施設の規模に合う使い方がわからない」という事業所様もご安心ください。初期設定から日々の運用方法まで、専任のサポート窓口が丁寧にお手伝いいたします。導入事業所様からは「研修の手間が大幅に減った」「職員の理解度が上がった」といったお声もいただいております。まずは、お気軽にお悩みをお聞かせください。>>シエンシーの無料資料請求・お問い合わせはこちら(24時間受付)📞 03-5442-9787 (受付時間:平日 9:00〜18:00)※主な参考文献宇都宮市, サービス等利用計画の作成(計画相談支援), Webページ(随時更新)厚生労働省, 障害者相談支援事業の実施状況等について(令和7年調査), 2025年厚生労働省, 障害者相談支援事業の実施状況等について(令和7年調査)各自治体の支給決定者(児)数とセルフプラン率(令和7年3月末時点), 2025年厚生労働省, 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行規則(平成18年厚生労働省令第19号), 2006年厚生労働省, 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第171号), 2006年厚生労働省・こども家庭庁, 障害福祉サービス等及び障害児通所支援等の円滑な実施を確保するための基本的な指針(令和8年こども家庭庁・厚生労働省告示第4号), 2026年