障害者グループホームにおける人員基準について障害者グループホームとは、障害のある方が必要な支援やサポートを受けながら、共同生活をおこなうことができる住まいのことです。障害を持つ人々が自立した生活を営むためには、適切な支援が必要です。障害者グループホームでは、入居者に対して適切なケアを提供するための「人員基準」が設けられています。本記事では、グループホームの種類や人員基準の詳細、さらに課題と今後の新たな取り組みについても解説します。1. 今回紹介するグループホームの種類についてグループホームには、以下の2つの主要な種類があります。① 認知症対応型グループホーム:認知症を持つ高齢者が、少人数で共同生活を送りながら日常的なケアを受けられる施設です。24時間体制で介護職員が支援を行います。② 障害者グループホーム:障害者が自立した生活を目指し、生活支援を受けながら暮らす施設です。障害の程度に応じて、さまざまな支援が提供されます。今回は、障害者グループホームにおける人員基準について紹介していきます。2. 障害者グループホームを利用できる人障害者グループホームは、主に以下の障害を持つ人々が利用対象となります。(1)身体障害者身体的に日常生活の支援が必要な方々です。たとえば、車椅子の利用者や四肢に麻痺がある方などが含まれます。(2)知的障害者知的機能の障害があり、日常生活や社会的な自立にサポートが必要な方々です。判断力やコミュニケーション能力に課題があることが多く、日常生活を送るうえで介護が必要となることがあります。(3)精神障害者精神的な健康問題が原因で、安定した生活を送るためにサポートが必要な方々です。うつ病や統合失調症などの精神疾患を持つ方々が含まれます。(4)その他障害者手帳を所持していなくても、難病や高次脳機能障害、発達障害などにより、日常生活にサポートが必要と認められた方々が利用できます。医師の診断書、自立支援医療証、障害年金などで支援が必要だと判断される必要があります。これらの障害者は、障害者総合支援法の下で支援を受け、グループホームを利用できます。グループホームでの支援を受けることで、生活の質を向上させ、社会参加が促進されます。3. 障害者グループホームの3つの種類グループホームには、利用者のニーズや生活スタイルに応じて3つのタイプがあります。(1)介護サービス包括型介護サービス包括型のグループホームは、入居者に包括的な介護と生活支援を提供します。(2)日中サービス支援型日中サービス支援型のグループホームは、特に重度・高齢の障害を持つ人に向いており、24時間体制で、入浴、排泄、食事などの日常的なケアを行います。日中もホームで支援を受けながら生活できるため、外部の日中活動サービスを利用することが困難な利用者に適しています。(3)外部サービス利用型外部サービス利用型は、住居としての提供を行いつつ、介護サービスは外部の事業者によって提供されます。必要に応じて外部の居宅介護を利用し、比較的自立した生活を送ることができます。※将来的に一人暮らしを目指す人に適したサテライト型住居は除く4. 障害者グループホームの人員基準障害者グループホームでは、入居者に対する適切なケアを提供するための人員配置基準が定められています。複雑な人員配置基準になっていますが、常勤要件があるのは管理者のみであり、他のサービス管理責任者、生活支援員、世話人は非常勤でも配置可能であり、その点は募集しやすいというメリットもあります。※常勤要件:雇用形態によるものではなく、法人が定める週の所定労働時間を勤務する者を指しますそのほか、基本報酬や加算に関する情報は厚生労働省資料を参考ください(参照リンク:https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001159437.pdf )▶管理者の配置基準:常勤で1名以上が必須管理者は、事業所ごとに常勤で1名以上の配置が必要です。管理者の主な役割は、職員の管理や業務の実施状況の把握など、事業所全体のマネジメントです。管理業務に支障がない範囲であれば、同じ事業所内の他の職種(サビ管や世話人など)との兼務が可能です。配置数:1名以上常勤要件:あり(常勤)兼務:管理業務に支障がなければ可能※「常勤」とは? 正社員などの雇用形態を指すものではなく、「事業所が定めている週の所定労働時間(例:週40時間など)を満たして勤務していること」を指します。▶サービス管理責任者(サビ管)の配置基準:利用者30名に対して1名サービス管理責任者は、利用者30名以下なら1名以上の配置が必要です。利用者の個別支援計画の作成や、関係機関との連携が主な業務です。利用者が30名を超える場合は、その超えた数に応じて追加の配置が必要になります。配置数:1名以上利用者30名以下:1名以上利用者31名以上:30名を超えるごとに+1名常勤要件:なし(非常勤可)兼務:可能※ただし、入居定員20名以上の大規模な事業所では、可能な限り専従(その仕事のみを行うこと)が望ましいとされています。▶生活支援員の配置基準:障害支援区分に応じて配置生活支援員は、障害支援区分3以上の利用者がいる場合に配置が必要です。主に食事や入浴、排泄などの介護業務を行います。「日中サービス支援型」以外の形態では、必要な人数は常勤換算(全職員の労働時間を足して算出する方法)で計算され、利用者の障害の重さによって比率が異なります。配置数:1名以上(常勤換算)常勤要件:なし※ただし、「日中サービス支援型」の場合は、世話人と生活支援員のうち1名は常勤である必要があります。兼務:別の職種を兼ねる場合は、職種ごとに時間を明確に分ける必要があります。【障害支援区分ごとの必要人数(比率)】例えば「区分4」の利用者が6名いる場合、1名の生活支援員が必要です。障害支援区分3:利用者 9人に対しスタッフ 1人(9:1)障害支援区分4:利用者 6人に対しスタッフ 1人(6:1)障害支援区分5:利用者 4人に対しスタッフ 1人(4:1)障害支援区分6:利用者 2.5人に対しスタッフ 1人(2.5:1)▶世話人の配置基準:グループホームのタイプ別に配置世話人は、原則として1名以上(常勤換算)の配置が必要です(令和6年報酬改定対応)。主に家事支援(調理、掃除、洗濯)や日常生活の相談業務を行います。グループホームの運営タイプ(類型)によって、求められる配置比率が異なります。配置数:1名以上常勤要件:なし※ただし、「日中サービス支援型」の場合は、世話人と生活支援員のうち1名は常勤である必要があります。兼務:別の職種を兼ねる場合は、職種ごとに時間を明確に分ける必要があります。【運営タイプごとの配置比率】介護サービス包括型:6:1日中サービス支援型:5:1外部サービス利用型:6:1以上(当面は10:1以上という経過措置あり)上記に加え、夜間帯の職員配置をした場合には「夜間支援等体制加算」が、一定数以上の職員が配置された場合には、「人員配置体制加算」として評価される仕組みになっており、例えば、常勤換算で「12:1」または「30:1」の基準に基づき、上乗せした加配がされると、報酬の加算が適用されます。▼ あわせて読みたいpickupコラム昨今は福祉人材の採用難が続いており、基準通りのスタッフ確保に苦労される事業者様も少なくありません。もし国内での採用に行き詰まった際は、特定技能などの外国人人材を活用するのも一つの解決策です。参考:外国人採用のStepjob|人材紹介10年以上の実績5. 障害者グループホーム(共同生活援助)における支援の質に関する問題グループホーム(共同生活援助)においては、障害福祉サービスの実績や経験があまりない事業者の参入により、本人のニーズや障害特性を踏まえた支援が適切に提供されないといった支援の質の低下が懸念されています。また、居住や生活の場であるが故に、運営が閉鎖的になる恐れのあるサービス類型については、地域の関係者を含む外部の目が定期的に入るよう、透明性を高め、質の確保をすべきと考えられています。それにより、共同生活援助の運営基準に、各事業所に”地域連携推進会議”を設置して、地域の関係者を含む外部の目を定期的に入れる取り組みを令和7年より義務づけるとしています。※厚生労働省「令和6年障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容(案)」P26:共同生活援助における支援の質の確保(地域との連携)を参照https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001204018.pdf当社サービス(シエンシー)では、このようなサービスの質を確保し、高い質のサービスを提供できるよう、なかなか研修や知識習得の時間が作れない事業所に対して、スキマ時間を活用して学習できる、オンライン動画研修サービスを提供しております。グループホーム(共同生活援助)が活用できるあらゆる研修プログラムを用意しており、”福祉現場でのあるある事例を踏まえた、わかりやすいアニメーション動画”の形式となっています。具体的には以下のような虐待防止研修に関わる動画(1テーマ10分程度)などが視聴し放題となっております。【動画テーマ(参考のためグループホーム向けの動画を一部抜粋)】・グループホームの虐待リスクマネジメントと点検・グループホームのリスクマネジメント(チームで取り組むフォローアップとサポート)・グループホームでの危機管理 不適切な支援のリスク編・グループホームで介入が必要なとき 金銭管理編・グループホームで介入が必要なとき 服薬管理編・グループホームでの行動障害支援について・グループホームの個別支援計画の作成ポイント等 その他250本以上のテーマがあります。また、研修テーマごとに理解度を確認する確認テストや、感想等を提出・管理するワーク機能などを搭載しており、学習履歴として研修実施概要・履歴をPDFで出力することも可能です。ご興味がございましたら、ぜひ以下お問い合わせページよりお気軽にお問い合わせください。【シエンシーHP】https://ciensee.com/【シエンシー問い合わせページ】https://ciensee.com/contact